いつ起こるかわからない災害に備えておくことは本当に大切ですよね。
今回は子供や赤ちゃんと避難が必要になったときに、最低限必要な防災バッグの中身をご紹介します。
準備をしなくちゃいけないと思って、数年前のままになっている防災グバッグが家にありませんか?
大人はそれほど準備するものは変わりませんが、子供は成長してサイズアウトしていたり、必要ないものが入っていたり、逆に必要なものが入っていないこともあります。
いざ必要になったときに困ることがないように、今のうちに備えておきたいですね。
子供や赤ちゃんと避難が必要になったときに最低限必要な防災バッグの中身と合わせて、なくて困ったものやいらなかったものをまとめましたので、今一度チェックしてみてください。
子供や赤ちゃんと避難するときに最低限必要な防災バッグの中身
普段から子供がいると荷物が増えてしまいますが、災害時に子供を連れて、あれもこれもと持っていくのは危険をともないます。
まず命を守ることを優先し、最低限必要なものが入っている防災バッグをすぐに持っていけるようにまとめておきましょう。
お子さまの年齢によっては抱っこして避難することもあると思います。
いざというとき実際子供を連れて持てる量なのか、小学生のお子さんであれば子供用のリュックの準備など、リアルに想定することがとても大切です。
最低限必要な防災バッグリスト
最低限必要な防災グッズのリストは、画像を保存するなどしてコピーしてお使いください。
赤ちゃんがいるご家庭は、お子さん用の荷物が増えるので、全体の量を見て必要なものを持てる分だけ用意することをおすすめします。
小学生になると、お子さまの分をリュックに入れておけば、自分で背負って移動することができるので、お子さまが実際背負って走れる量で準備しておきましょう。
高学年のお子さんのリストは低学年のお子さんとほとんど同じですが、現金や生理用品を追加してあります。
中学生のお子さんも同じような内容で、あとは本人が自分にとって必要だと思うものを追加しておくといいと思います。
防災バッグの中身の優先順位を決める
大人が荷物を入れて背負えるリュックは25L~30Lくらいです。
この中に必要なものを入れていくのですが、あれもこれもと入れているとあっとゆう間にいっぱいになってしまいます。
災害直後は緊急を要するので、1日くらい過ごせる最低限のものを用意して、いざというときに備えましょう。
災害時に支援物資が届き始めるのは、発生して3日ほどしてからで、遅いところでは1週間程度かかることもあります。
そのため、個人で1週間程度の備蓄が必要になりますが、緊急時にすべてを持ち出すことは難しいので、一次と二次に分けて備えを用意しておく必要があります。
ヘルメットはリュックの上、懐中電灯や笛などはリュックの外につけておくなどして、すぐに使えるようにしておきましょう。
お子さまのヘルメットもサイズを確認して用意しておきましょう。
優先順位①生命維持のために必要なものを入れる
災害時に人命救助をする際「72時間の壁」という言葉を聞いたことはありませんか?
72時間の壁は人命救助のタイムリミットのことで、人が水を飲まずに過ごせる限界の日数と言われ、被災後の3日(72時間)を過ぎると生存率が著しく低下するとされています。
ですが、実際には雨水で命を繋いで、被災してから3日以上経ってから救出されたという例もあるので、水は生命維持にいちばん大切なものになります。
水
大人ひとりが1日に必要な飲料水は1.5L~2Lほどです。
大きいペットボトルではなく、500mlくらいのペットボトルを3本~4本用意するのが衛生的にも安心だし、荷物の量によって本数を調整できます。
荷物は少しでも軽いほうがいいので、ペットボトル自体が軽いものがおすすめです。
非常食
最低限、水だけでも命を繋ぐことはできますが、食品があればかなり体力を維持することができます。
電気やガスが使えないことがあるので、加熱しなくてもそのまま食べることができるものや、手軽に栄養補給できるものがおすすめです。
非常食に水が必要になる食品があるときは、飲料水とは別にその分の水の用意をしておきましょう。
子供など非常食や保存食に慣れていない方は、十分に食べることができないことがあります。
災害時は普段よりストレスが溜まるので、ゼリータイプの栄養補給食品や普段食べているお菓子なども用意しておくと安心です。
防災バッグに入れておく食品は、ときどき賞味期限をチェックして入れ替えるようにしましょう。
救急セット
普段、薬を飲んでいる人は必ず自分に必要な薬と、持病がある人は持病についてわかるものやお薬手帳のコピーなどを準備しておきましょう。
災害時はすぐに薬が手に入るとは限らないし、普段よりストレスがかかって体調を崩すこともあるので、さまざななことを想定して可能な限り用意しておくと安心です。
薬のほかにも、ケガをしたときに応急処置ができるものや消毒用のアルコール、マスクも必要です。
子供は絆創膏ひとつで安心することがありますので、お守り代わりの絆創膏もお忘れなく。
優先順位②1日程度生活できるものを入れる
生命維持に必要なものを入れたら、次は生活に必要なものを入れていきます。
実際に災害が起きないと、避難先がどこになるかはわかりません。
避難所で共同生活、ライフラインの止まった自宅、車中などが考えられるので、どこでも最低限生活できるものをまとめていきます。
携帯トイレ
避難所での困りごとの上位にもなるトイレ問題。
水が使えないことがあり、ニオイが気になったりすることも出てくると思います。
自宅や車中泊になっても、トイレは必要になってくるので、自分や家族が1日何回くらいトイレを利用するかを考えて用意しておくと安心です。
赤ちゃん用ののオムツやおしり拭き、女性の方は生理用品もお忘れなく。
生理用品はケガをしたときにも止血に使うことができます。
ランタン
電気が使えないときは、暗くなって明かりがないととても不便です。
懐中電灯やランタンなどある程度まわりを灯せるサイズのものを用意しておきましょう。
ろうそくなどは火事になる危険があるので、ランタンなどが安心ですね。
電池式のものや手動式のもの、ラジオ付きの多機能ランタンなど災害時に重宝する商品があるのでご覧になってみてください。
モバイルバッテリー
連絡手段にかかせないスマホの充電が切れないように、モバイルバッテリーも必須です。
ソーラータイプであれば、電源が確保できなくても使えるし、さらに手回し充電ができるものであれば、天候が悪かったり夜などでも対応できるので重宝します。
数日は自力で過ごせるように備えておきたいですね。
衛生用品
消毒用のアルコール、ウェットティッシュ、歯ブラシ、ボディシート、ドライシャンプーなど生活に必要な衛生用品を1日分用意します。
災害時はすぐに顔を洗ったり、お風呂に入れないことが考えられるので、大人が使えるような大判のボディシートやタオルがあると便利です。
今はさまざまなドライシャンプーも出ているので、ひとつ用意しておくと災害時のストレスが緩和されると思います。
着替え
着替えは避難するときに汚れたり、雨に濡れてすぐに必要になるときがあります。
緊急を要する一次避難のときには1日程度の衣類をリュックに用意するだけでいいですが、すぐに追加の荷物を取りに行けないかもしれません。
その時のために下着は少し多めに用意しておくか、女性はおりものシートなどを利用すると着替えれない時でも少しは不快感がなくなりますよ。
また季節に合わせて衣類を見直すことも大切です。
夏は着替えたくなることも多くなるので、かさばらない半袖など枚数を増やしておきましょう。
冬は防寒着を中心として、厚手の靴下や上着など寒さ対策をしておくと安心です。
避難生活での衣類は動きやすいものを用意し、女性は下着もカップ付きのインナーやボクサータイプのシンプルなパンツを用意するなどして、共同生活にも備えておきましょう。
冬の衣類はどうしても増えてしまうので、リュックを背負って走れる重さを基準にして必要なものを厳選してください。
防寒具
寒い時期に被災をすると夜暖かい場所で過ごせないことがあります。
そのため、ブランケットや下に敷けるアルミシートなど用意しておきましょう。
かさばる防寒具は圧縮袋を利用するとかさが減るのでおすすめです。
現金(小銭)
ライフラインの状況にもよりますが、少し現金を持っておくと公衆電話を利用したり、商品を購入することが可能です。
荷物の場所はそれほど取らないので、リュックの中に用意しておきましょう。
優先順位③自分や家族とって必要なものを入れる
避難しているときは普段と違う生活に不安になったり、ストレスがかかることがあります。
そうゆうときに安心できるものだったり、お子さんの気がまぎれるもの、なくなったら本当に困るものなど大切なものは人によって違うと思います。
メガネやコンタクトレンズも人によってはないと不便なものです。
優先順位①②を入れて、リュックに余裕があれば、自分や家族によって必要なものを入れておくと少しは不安が和らぎます。
優先順位を決めても入りきらなかったり、重たくて運べないものは二次の防災袋に入れて、緊急を要する一次避難のときは、無理をせず大切な命を守りましょう。
災害時になくて困ったもの
実際起きてみないと、何が必要なのかわからないことがありますが、今まで起きた災害の中で出ていたものをまとめました。
季節によっても必要なものはちがってくるので、確認してみてください。
暗くなってからの明かり
普段は当たり前のように電気が使えるので、停電になっていると電気がないと何もできないことに気づかされます。
暗くなってから部屋にあかりがないと本当に不便なので、電池入れて使えるランタンや懐中電灯は用意しておきましょう。
スマホのライトで多少は明るくなりますが電池のヘリも早くなるので、ランタンや懐中電灯などをおすすめします。
体温を調整するもの
夏や冬は気温にかなり左右されます。
これも電気が使えないことからになりますが、夏は暑さ対策が必要だし、冬は寒さ対策が必要です。
夏は体の体温を下げるもの、帽子・携帯扇風機などあると便利です。
そして冬はカイロやアルミシート・手袋など体の体温を下げないようにするものがあると重宝します。
スマホの充電
今はスマホで情報収集ができるし、連絡手段としてもかかせません。
そしてお子さんがいる家庭では、避難中はいつも以上にスマホに助けられることもあります。
常に充電がある状態にしておくために、モバイルバッテリーが必要となります。
モバイルバッテリーを充電するために、ソーラーのものにしたりランタンなどから供給してもらうなど考えておきましょう。
乾電池
電気が止まっている間は、乾電池で動くものをフルに使うと乾電池は早くなくなってしまいます。
お店でも売り切れてしまうことがあるので、早めに十分な量を用意しておくと災害時に役立ちます。
防災グッズであまり使わなかったもの
一見活躍しそうなものでも、実際の避難生活ではそれほど出番がないものや、あっても使えないものなど準備の必要がなかったという声があるものをまとめました。
人によっては必要になるものもあると思いますので、ご自身の生活と照らし合わせて参考にしてみてください。
またこれから購入を検討している方も今一度本当に必要なのかご検討ください。
携帯用浄水器
飲料水は生きていくために大切なものなので、水の確保をと思って用意されることがありますが、実際は汚れた水を浄水器にかけて飲む機会はほどんどありません。
ペットボトルの水を用意しておいた方が確実ですし、地域の備蓄や給水車が早い段階で来てくれるので、携帯用浄水器はなくても過ごせます。
カップ麺
カップ麺はお湯を必要としますが、被災後お湯の確保が難しいことが多く、かさばるので防災バッグに入れるのには向いていません。
しかし、カップ麺は水でも時間をかければ食べれるので、防災バッグに入れるのではなく、自宅に備蓄としておいておくのはいいと思います。
テント
自宅が被災しているときは、家の外で生活することよりもまずは避難所へ向かいましょう。
避難所内で簡易的なテントを張りたいと思うこともあるかもしれませんが、避難所内でテントを張ることができない場所もあります。
共同生活をするにあたって勝手な行動は慎むべきですし、プライバシーが気になる場合、今はダンボールなどの仕切りを用意している自治体が増えてきているので、そちらを利用しましょう。
ロープ・コンパス
被災して避難生活をするにあたって、ロープやコンパスが必要な場面は少ないようです。
いつも暮らしている地域であれば、土地勘はあるので迷うことはないし、ロープがいるような場面でも正しい使い方をしないと危険なこともあります。
被災して避難生活をすることになっても、サバイバル的な状況になることは少ないので、ロープやコンパスはなくても大丈夫そうですね。
毛布
防寒具として毛布は必要なものですが、持っていこうと思うとなかなかの荷物になります。
毛布は避難所に備蓄されていることが多く、支援物資でも早い段階で届くものになるので、個人で用意するのはお子さん用などサイズの小さいブランケットなどがおすすめです。
防災バッグを用意したら背負ってみる
必要最低限といっても、リュックに詰めていくと思ったよりパンパンになってしまい、背負って走れなければ災害時に負担になってしまいます。
子供のリュックも同じように、あれもこれもと詰め込まず、まずは1日程度が過ごせる量にしておきましょう。
走ったときにリュックが動かないように、紐はリュックが背中にフィットする長さにしておくのも大切です。
防災バッグを軽くするコツ
まずはリュック自体を軽量なものを選ぶことです。
災害用のリュックは機能的に作られていて、防水タイプのものもあるので、雨の中の避難でも荷物を守ることができます。
こちらのリュックはチェストハーネスのバックルの部分がホイッスルになっていて、ウエストでも固定できるのでおすすめです。
中に入れるものも大きく減らすことはできなくても、ひとつずつ軽量のものを選べば全体で見たとき軽くなっています。
ペットボトルや梱包してあるもの、容量などを見直すとカサも減ることがあります。
また荷物の詰め方でも重さの感じ方が違うので、荷物を詰めるときは軽いものを下の外側に詰めて、重たいものは上の背中側に入れて重心を上に持っていくと軽く感じるそうです。
警視庁のHPに情報が載っていたので、下記を参考にしてみてください。
重い荷物と軽い荷物を重ねて運ぶとき、重い荷物(重心)を上にした方が軽く感じます。登山をされる方はご存知かもしれませんが、非常持出袋(リュック)も詰め方ひとつで軽く感じ、楽に運ぶことができます。重い物は上の背中側に、軽い物は下の外側に詰めるのがコツです。ぜひ試してみてください。 pic.twitter.com/fWK3dn1I1Z
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) June 20, 2018
まとめ
子供や赤ちゃんと避難するときに最低限必要な防災バッグの中身や実際になくて困ったものやいらなかったものをまとめました。
リストは画像を保存するなどしてコピーしてお使いください。
災害はいつ起こるかわかりません。
いざというときために、今一度防災グッズを見直して、本当に必要なものか入っているのか、子供の分で変更しておくものがないのかを確認してみてください。
便利な生活をしていると気づけないこともあるので、被災したらどんなふうになるのかをリアルに考えて、足りないものがあれば早めに準備しておくと安心ですね。